FC版 忍者龍剣伝 雑感
FC版「忍者龍剣伝」と言えば
言わずと知れた激ムズゲームとして有名です。
このゲームに対して後味のよくないものを残したままの人も
多いのではないかと思います。
かくいう自分もその1人で
バックアップ機能を使用しながら
どうにかこうにかクリアしたものの
振り返ってプレイしようとはどうしても思えず
長年そのまま放置していました。
プレイして再びあの厳しい壁を越えられるのか?
邪神を倒せずに放棄するくらいならやらない方がマシなのではないか?
などと考えながらも、ふとしたことからプレイし直してみました。
ハッキリ言ってかなり面白いです!
見直してみると各ステージが想像以上に作り込まれていることが理解できました。
あらゆるルート、パターン、状況に解答が用意されていること
それらに則した操作を行うことで自然とちゃんとした忍者プレイになってしまうこと。
常に正しい忍者アクションを求められ
それに応えながら駆け抜けるようにクリアしていくように出来ています。
さらに迫真のストーリー演出、迫力のサウンド!
1988年にしてあまりにも完成され過ぎているアクションゲームと言えます。
なのになぜ、一体何がここまで後ろめたい気持ちにさせたのかと言えば
ラスボスが強くボスコンテニューがないためちゃんとクリアできないことに尽きます。
第五章までの難しさは理解できるし
第六章のラスボスまでの難しさもまだ納得できるものの
その後のノーコンラスボス3連戦だけは
やはり常軌を逸していると言わざるを得ません。
しかしこのゲームをクリアできるようになるほどの実力を
身に着けることが問題の解決になるのかと言えばそれは現実的ではありません。
そこで再び最初の後ろめたさの話に戻るのですが
クリアできないアクションゲームに救いはあるのか?
ということについて、
今回の経験を通して個人的に言えることは
「それでも忍者龍剣伝は面白い」ということで
それ自体が救いになるのではないかと考えました。
プレイする度に見つかる新たな発見と上達
ゲームの本質がこのゲームには詰まっています。
その面白いという体験を通じてクリアできない無念が報われていくのではないかと
プレイ中に薄っすらとですが思ったりしました。
忍者龍剣伝以外にも様々な理由で投げ出したゲームが多くありますが
あまり重く考えずに楽しんでプレイするだけでも浮かばれるんだと思えば
作り手もゲームもプレイヤーも皆幸せになるような気がします。