漫画 ワールドトリガー 23巻 雑感
漫画「ワールドトリガー」23巻を読みました。
異世界遠征がいよいよ迫ってきたもののそこで始まる選抜試験。
再び模擬戦闘が繰返される展開が始まってしまうのだろうか?
と思ってしまったりもしましたが
今回の選抜試験は今までとは一味違う面白みを感じたので
そこらへんについて書いてみます。
まず前提としてワールドトリガーの模擬戦闘は面白いです。
位置情報、部隊員ごとに違う使用武器、
ポイント制によって変化する行動(標的の定め方や間の取り方など)
普通の戦闘よりも状況説明が細かいために
どの隊員がどう動くのか、どう対応するかを考察したり
もっとこうしたら、ああすれば違う展開になっていたんじゃないかと
想像するのが面白いのだと個人的には考えています。
23巻から始まる選抜試験では各チームリーダーが
くじで隊員を順番に取り合って部隊編成を決めていきます。
ここではチームリーダーである部隊長が
それぞれの思惑で隊員を取り合っていくのですが
ここで今まで繰り返されてきた模擬戦闘のデータが活きてきます。
各隊員のポジション、使用武器、トリオン量やスキルの高さ、
さらに性格や相性なんかまでもが考慮されていきます。
これらの描写が可能なのは隊員であるキャラクターたち1人1人にまで
詳細な設定を詰めてきたからこそできることです。
その上で行われるこのチーム決めは
既に模擬戦闘と同じくらい戦略的で面白いです。
今までは戦闘面に限っての試行錯誤が主だったと思うのですが
現在のボーダー隊員のデータ量はもはやプロ選手名鑑並み(!?)に凄いので
選抜試験に限らずこれからのワールドトリガーは
戦闘面に関わらずもっと多岐に渡って誰がどうするのか?
どうすべきなのかを考察していく漫画になっていくんじゃないでしょうか
大勢のキャラクターに平等に取れるべき選択肢を与えつつ
同時に破綻のない形で成り立たせるのはかなり至難なことだと思うし
それをやってのけるワールドトリガーはとても貴重な漫画だと思います。
作者である芦原先生はこれからも体調に気を付けつつ連載を頑張ってほしいです。
アニメ「ワールドトリガー」2ndシーズン予告映像第1弾(2021年1月9日(土)テレビ朝日系列にて深夜1時30分~放送開始)
*1:sierraのblogさんから画像をお借りしました。ワールドトリガー 第205話 遠征選抜試験③ 感想より