temu38のブログ

ゲーム、漫画、音楽、映像などの作品について色々書いています

Jeff Mills「WHERE LIGHT ENDS」雑感

     Where Light Ends

このCDはJeff Millsと日本人初の宇宙飛行士である毛利衛氏の対談から

着想され、打ち上げ準備から地球帰還までをストーリーとして編み上げたものを

アルバム化したものです。(帯の説明より)

 

宇宙的なサウンドを操るJeff Mills

実際に宇宙へ行ったことのある毛利氏の実体験を取り入れることで

より強固で確実な宇宙サウンドになっています。

 

このアルバムを聴くと宇宙のその情景が目に浮かぶというか

それを音で直感的に理解することができると思います。

 ロケットの打ち上げや大気圏突入、

宇宙空間の何もない感じとか生命維持装置のようなものまで音楽化されています。

 

 Jeff Millsの曲は知らない方が多い程度の知識しかないんですが

宇宙的なテーマとサウンドということもあってかなり抽象的なイメージがあります。

このアルバムはとても具体的なので

 そういうところに今回の対談が活かされているのかなという感じです。

 

 音楽自体がそもそも抽象的なものですが

それでも大抵の音楽には無意識の内に

不必要な形式だったり装飾だったりが無駄にくっ付いてしまいます。

Jeff Millsの音楽はそれを必要最小限に押さえてくれているので

曲がスッと耳に入ってきてとても聞きやすいです。

 

ジャンル的にはミニマルテクノに属することもあって 

 ある種の電波というか周波数の様なサウンドの様にも聞こえます。

 よく体に影響の良い周波数、悪い周波数みたいな話を聞いたりしますが

調べたりはしてないけどJeff Millsの音楽はとても心地よいので

きっと体に良い影響のある周波数だと思います。

 

それはつまりシンプルでありながら機能的な音楽であるということで

それってとても未来的な音楽だと言えると思います。

進化した未来ではこういう音楽が普通になっているのかもしれません。


Jeff Mills "Where Light Ends" Comic Video

 

スーパードンキーコング 雑感

         スーパードンキーコング

2Dの横スクロールアクションゲームの性質として

画面をスクロールさせて敵や罠が画面に登場するまで

プレイヤーはそれらを認識することができないというのがあります。

なので 敵が出てきたら素早く対応するか

何度かミスしたりして画面外を把握してから進むのが普通です。

 

ストレスのかかるアクションゲームでは

そのへんの意識に欠けていることが多くて知っていなければ対応できない

いわゆる初見殺しだらけのゲームになりがちです。

プレイヤーは画面の先にビクビク怯えながらプレイするハメになるのです!

 

その対策の1つとしてあるのが操作キャラのサイズを縮小させることで

縮小した分だけ視認できる画面の範囲が広がるので対応しやすくなります。

画面を見てからアクションするのでその結果がミスであったとしても

なぜ失敗したのかが理解しやすく自分の否を納得して受け入れやすいです。

 

この画面とキャラサイズの比率は

2Dアクションゲームをデザインする上でとても重要です。

 グラフィックが進化していく過程でより操作キャラを魅力的に描写するには

ある程度のサイズが必要になるし

そうすると今度は操作キャラの可動領域や画面の視認性が失われるという

二律背反した問題が出てきてしまいました。

 

名作と呼ばれる2Dアクションゲームの多くは

 これらを絶妙なバランスで成り立たせているのだと思われます。

 

では「スーパードンキーコング」はどうかというと

 このゲームで操作するドンキーたちは結構大きめで

視認性に関して言えばそんなに良い方ではありません。

では操作しにくいかというと全然そんなことはない、

なぜならミスする判定をかなり緩めに作ってあるから。

そのおかげで画面外の敵に臆することなくズンズン進んでいけます。

またキャラサイズが大きいことによる画面の狭さを

ゲームスピードの速さに活かしています。

デカくて速いのに画面外が気にならない、というのが

スーパードンキーコングの特徴であると思います。

(やはり当時はCMにもあるように革命的でした)

 

 この特徴はシリーズ3作の中で1作目のこの作品が最も強くて

2作目はちょっと弱めで、3作目はその中間くらいな印象ですが

どの作品も画面内をゴムまりのように跳び跳ねまくるのがとても楽しいです。

画面外をストレスフリーで楽しめる有り難さを再確認できる

とても素晴らしいゲームだと思います。

 


1994年頃のCM スーパードンキーコング スーパーファミコン用ソフト

ダーリン・イン・ザ・フランキス 雑感

 

     ダーリンインザフランキス 放送告知B2ポスター 集合 DARLING in the FRANXX TRIGGER A-1 Pictures ダリフラ

 

ダーリン・イン・ザ・フランキスを視聴しているのですが

話数を重ねるごとに巨大ロボであるフランクスとの距離が遠のくというか

ロボットと物語の解離が進んでいるように思えます。

 

衝撃的なロボの操縦方法から始まって、多分に性を匂わせる怪しい設定の数々に 

一体これらをどんな風にロボットものに織り込んでくるのかと期待していたのですが

想像していたのとは違った方向に進んでいるので少し戸惑ってしまいました。

 

この違和感の感じで思い出したのは

 細田守監督の「サマーウォーズ」で

ちゃんと説明するのはとても難しいのだけど、今振り返ると

物語や世界観などの設定と心情的な盛り上がりの不一致というか

いわゆる世界系と呼ばれるような劇場版アニメが

ジブリアニメに次いで社会的に大ヒットした瞬間だったんじゃないかと感じます。

 (エヴァあたりまではまだ作家性のようなものが残っているように見えていた)

 

以後、脚本家の岡田磨里さんの手掛ける作品や

新海誠監督の「君の名は」に繋がっていくように思っているのですが

ダリフラはジャンルとしてはロボットものではあるものの

作品的には上記の流れを受け継いだ作風を持っていると 考えることで

個人的には納得に至ることができました。

 

別にこの流れというのは突然生まれたようなものではなく

マクロスの「愛・覚えていますか」とかそういう感じのある要素が

少しづつ膨れ上がってきたんじゃないかと想像しています。

 

インタビューなどを調べてみると 監督の錦織敦史さんは

天元突破グレンラガン」のキャラデザや作画監督などを務めているし

岡田作品との関わりもあり アイドルマスターの監督までこなすという幅広い経歴もあり

なんとなくですが色々と錦織監督の複雑な立ち位置のようなものを

理解できる気がしました。

 

 今後勧善懲悪とは違う先の展開が気になるロボット作品が見れる機会は

益々減っていきそうな状況の中であえてこのジャンルに挑戦しつつも

現在のアニメ界隈の流行や空気せざるを得ないかんじというか、

そんなはざまにダリフラという作品があるんじゃないかと思います。

 

 実際、製作環境の気合いの入れようを見ると

そういうロボット作品がダリフラで最後になるかもしれないんじゃないか!?

と思えなくも無いわけで、やはり今の時代、

多少の不満なんかよりもこんな贅沢なアニメが見れることに

感謝しないといけないのかもしれません。

 ロボット側に寄ったり、寄らなかったり、

そういうところも楽しんでいけたら良いです。

 

あと1つだけ気になるのはスパロボ参戦についてのことで

 現状のストーリーや設定、フランクスの装備、叫竜の性質などを考えると

参加するのは難しそうですがそっち方面にも期待したいです。


''Kiss of Death'' Darling in the FranXX OP

 

Orbital 「The Middle Of Nowhere」雑感

            Middle of Nowhere

Orbitalはアーティスト名的にも

宇宙っぽい曲が多いと思うのですが

この「The Middle Of Nowhere」は

宇宙人をテーマにしたアルバムになっています。

 

Orbital特有の綺麗な女性のコーラスの曲から始まって

心地良いリズムを保ちながら

ちょっとダークになったり激しくなったりしつつも

本当に最後まで一貫して宇宙人っぽいサウンドでとても良いです。

 

宇宙人って聞くとちょっと怖いイメージを持ったりもするけど

このアルバムではそのイメージは控えめで、どっちかというと

オモチャのUFOが飛んでるようなフワフワした感じが印象に残りやすくて

宇宙人サウンドなのにめっちゃキャッチーで聴きやすいです。

 

3曲目の「Know Where to Run」という曲は

ブラウン管TVのノイズというかザー音のような

宇宙人ネタを連想させる音を使っています。 

 

      WIP30UT ワイプアウト3

この曲は初代プレステのゲーム「ワイプアウト3」に起用されていて

半重力マシンを扱うレースゲームなのですごいフワフワして

Orbitalのサウンドのフワフワ感とピッタリでとてもカッコよいです。

ゲームも面白いのでオススメです!

 


WipEout® 3 Special Edition OST [PSX]: Orbital - Know Where To Run